agoratio
vol.002『象』
3.21 Sat
22:30 Start
3.21 Sat
22:30 Start
本企画は「作品を鑑賞する」という営みをより充実させることができないかという思いから立ち上げたものです。ここ数年、実際に作品を鑑賞したあとの語り合いや、SNSなどにあがっている投稿に触れ、本当に同じ作品を観ていたのか不安になるような感覚を抱くことがありました。「観方は人それぞれ」とも言われますが、それはあくまで「観た」上での話であり、「作品」とあまりにも無関係な言説は、やはりマズいのではないかと思うのです。会話で考えるならば、相手の話を聞かずに自分が思いついた意見を述べる、ということと同じになってしまいます。まずは「相手の話を聞き、それに対して自分の考えを述べる」という基本的な関係を強固にする必要があるのではないでしょうか。本企画では、このような問題意識に立ち、作品を丁寧に「観る」ことに重心を置きつつ、集まった人たちとざっくばらんに語り合う場をつくっていきたいと思います。この取り組みが、「鑑賞」そのものの可能性をひらく一助となれば幸いです。
Information
<02 登壇者>
吉津京平/文学研究者
北九州市立大学・福岡大学・福岡女子大学非常勤講師。1983年熊本生まれ。2014年、九州大学大学院比較社会文化学府国際社会文化専攻単位取得満期退学。専門はアメリカ文学。研究対象の作家は、主にマーク・トウェインとカート・ヴォネガット。研究の関心は、意味を固定しようとする近代の欲望とその破綻・崩壊に対して、アメリカの作家が文学テクストを通じて、いかに応答してきたかという点にある。加えて、小説とその歴史的背景との関係のみならず、読者や批評家が作品をどのように読んできたか、そしてその読解が時代の変遷の中でいかに変化してきたのかにも関心を向けている。共著に、『アメリカ文学における終末論的想像力』(2025年)、『アメリカ映画とエスニシティ』(2024年)、『エスニシティと物語り』(2019年)、『アメリカン・ロードの物語学』(2015年)、『エスニック研究のフロンティア』(2014年)。2016年4月から2017年3月まで、若手作家支援プログラム5期生として、シェアアトリエFUCAで小説のインスタレーションを制作。2017年1月にFUCAにて2人展「便器とサラリーマン」、2022年1〜8月まで飲食店にて個展「これは何ですか?」を開催。2017年3月には、福岡アジア美術館にて開催された「第2回 躍動する現代作家展」に参加。文学研究で培った批評的思考をアート作品制作に応用し、理論と表現を往還させながら、専門知をより開かれた場へと接続していくことにも興味がある。2017〜23年まで、西日本新聞のコラム「シネマアイズ」に新作の映画評を不定期で掲載。2026年4月からは鹿児島で勤務予定。
<02 登壇者>
川津羊太郎/劇作家
1976年熊本県生まれ。2010年、岡田利規『三月の5日間』に感銘を受け、初の戯曲「妄膜剥離」を執筆。2012年、戯曲「白霧狂ひつ、闇裂きつ。」が第4回泉鏡花記念金沢戯曲大賞・佳作受賞。同年、戯曲「憑依」が第4回九州戯曲賞大賞受賞。2014年、短編戯曲「街に浮遊する信号器」が第2回せんだい短編戯曲賞大賞受賞。
<02 司会>
百瀬友秀/演出家
MMST代表